作品内容
アメリカ占領下の沖縄。闘牛に熱を上げる父、夢のない日々を送る息子。ある日、母は米軍トラックにひき殺されてしまう。必死に米軍の責任を追求する息子は、沖縄の過去と現在に激しい怒りをおぼえてゆく。他短編「冥土からの招待」「うじ虫の歌」収録。
作品データ
作品No. | 043 |
作品名. | オキナワ |
作者 | 中沢啓治 |
原作 | |
連載開始 | 1970.22 |
連載終了 | 1970.28 | 巻数 | 1 巻 |
管理人
本作は、沖縄の本土復帰が決まる前年の1968年を舞台に、アメリカ軍基地と隣り合わせの環境で育った三郎という少年の物語を描いた作品で、作品内では、ベトナム戦争中のB-52爆撃機の飛行や、米軍基地の存在など、当時の沖縄が直面していた問題が描かれています。住民たちの抗議行動や、「日本の沖縄から出ていけ」「沖縄をかえせ」という叫びも作品に盛り込まれています。
本作は連載当時、『週刊少年ジャンプ』のアンケートで当時の看板タイトルだった『男一匹ガキ大将』を抑えてトップに立つほどの人気を博しましたが、連載終了後の単行本は上層部から中止の指示が出され、結果的に集英社からは発売されませんでした。この数年後に中沢先生は『はだしのゲン』を連載開始しています。